エスプレッソ コーヒー

エスプレッソ コーヒー

エスプレッソ・コーヒー

深煎りのコーヒー豆を細かく挽き、専用の器具を用いて圧力をかけ短時間で抽出した
濃い少量のコーヒーのことを「エスプレッソ・コーヒー」、略して「エスプレッソ」と呼びます。

エスプレッソ・・・濃厚で美味いコーヒーの抽出
 
コーヒーをエスプレッソで飲む方法は、19世紀後半にフランスとイタリアで模索され、
20世紀前半にイタリアで普及し、20世紀後半に北米で普及し、
最近になって日本でも首都圏を中心に広まりつつあります。

エスプレッソはある日突然に発明されたわけではありません。
より濃厚で美味しく、かつ効率的で簡単な、コーヒーの抽出方法を追究して
試行錯誤を重ねた上に、現在のエスプレッソが完成されたのです。



エスプレッソはコーヒーの一種ですが、
普通のコーヒー(ペーパーフィルターを使って入れるドリップ・コーヒーなど)とは、様々な点で違いがあります。

 
 
エスプレッソの器具
専用の器具を使い、圧力をかけて短時間に抽出します。


コーヒーをいれるとは、お湯がコーヒー豆の粉の間を通り抜ける際に
コーヒー豆の成分をお湯の中に溶かし出す(抽出する)ことです。
ペーパーフィルターを使って入れるドリップ・コーヒーの場合、
お湯は自分の重みでコーヒー豆の粉末の間を通り抜け、フィルターの下の容器に落ちていきます。
この時にお湯に加えられている力は重力だけです。
エスプレッソの場合、お湯に圧力を加えて強制的にコーヒー豆の粉の間を通り抜けさせます。
そのために専用の器具(エスプレッソ・マシン)を使います。
圧力を加えるには、蒸気圧を使う方法、人間の力を使う方法、電動ポンプを使う方法など各種あり、
エスプレッソ・マシンにも様々な種類のものがあります。
加えられる圧力も1.5気圧程度のものから10気圧を超えるものまで様々で、ある程度圧力の高い方が本格的な(普通のコーヒーとの違いがより大きい)エスプレッソになります。
一般的にエスプレッソ抽出には9気圧が理想的と言われており、家庭用エスプレッソマシンも、ポンプ式のものはこの条件を満たしています。

 
 
 
エスプレッソの豆
コーヒー豆を深煎りの細挽きにして使います。

コーヒー豆には何百種類もの成分が複雑に組み合わさって、
酸味や苦みなど様々な味と香りを生み出していますが、
それら成分がお湯の中に溶け出る速度や順番は、お湯の温度や圧力によって変わります。
一般的に、ドリップには比較的浅煎りの豆を使うのに対し、
エスプレッソには深煎りの豆を使います。
 
一つに、コーヒー豆は深煎りにした方が細胞組織がもろくなって成分が溶け出やすくなるため、
短時間で急速に成分を溶かし出すエスプレッソには深煎りの豆の方が向いているようです。
エスプレッソではお湯が短時間にコーヒー豆の粉の間を通り抜けるため、
粗挽きのコーヒー豆でエスプレッソを入れると、豆の成分が十分にお湯の中に溶け出さず、
薄い仕上がりになります。
反対に、細挽きのコーヒー豆でドリップ・コーヒーを入れると、濃い仕上がりになります。


エスプレッソの成分
濃く、旨味が凝縮され、カフェインが少ないコーヒーで
表面が細密な泡で覆われる特徴があります。


エスプレッソでは圧力をかけてコーヒー豆の成分をお湯の中に溶かし出すので、
ドリップ・コーヒーと比べ、同じ量のお湯の中に溶け出す成分の量が多く、濃い仕上がりになります。
ドリップ・コーヒーをそのまま濃縮したものがエスプレッソという訳ではありません。
エスプレッソをお湯で薄めてもドリップ・コーヒーと同じになる訳ではありません。
コーヒー豆には何百種類もの成分が含まれていますが、
それらの中には、エスプレッソを抽出する際、高い圧力で抽出するため多く溶けだすという成分もあれば、
短時間で抽出するため余り溶け出さないという成分もあります。
エスプレッソは短時間で抽出するので、雑味成分が溶け出す前に抽出を終えることができ、
コーヒー豆の持つ旨味成分の割合が高い仕上がりになります。
カフェインはコーヒー豆を深煎りにする過程でかなりの量が飛ぶ上、
エスプレッソでは短時間で抽出するため余り溶け出しません。
エスプレッソはドリップ・コーヒーに比べて一杯当たりのカフェイン含有量が少ないのです。



エスプレッソはなぜ少ないの?
エスプレッソは分量が少なく、専用の小さなカップで飲みます。

コーヒー一杯の分量は普通150cc程度ですが、
エスプレッソではコーヒー豆の成分が凝縮されているので、一杯の分量は30〜40cc程度です。
もしエスプレッソ・マシンで一杯分のコーヒー豆から150cc程度も抽出してしまうと、
雑味成分ばかり溶け出して非常に不味くなってしまいます。
エスプレッソを飲むには、デミタスという小さなコーヒーカップを使います。
デミタスとはフランス語で「小さなカップ」という意味です。
 
 
エスプレッソの泡
抽出方法によって出る独特の泡
 
エスプレッソの表面には細密な泡(クレマ)が浮いていることがあります。
本格的なエスプレッソになると、表面を微細な泡が覆い隠します。
とても濃厚な泡でエスプレッソのおいしさを目で楽しむことが出来ます。
泡の量が多い場合もあれば少ない場合もあり、白っぽい場合もあれば焦げ茶色っぽい場合もあります。
泡が少なくても美味しい場合もあれば、泡があるのに美味しくない場合もあります。
 
 
 

 

エスプレッソの語源

ベゼラ氏が自らの考案した機械により抽出されるコーヒーを
カフェ・エスプレッソ(エスプレッソ・コーヒー)と称したことが始まりのようです。
しかし、カフェ・エスプレッソという単語を歴史上誰が初めて使用したのかははっきりしていません。

1901年にベゼラが考案し、1905年にパボーニが世に送り出した機械は、
客の求めに応じて一杯ずつコーヒーを抽出する方式で一世を風靡しました。
その意味では、エスプレッソの語源が「特別に、あなたのために」を意味するというようです。

 
 
 
日本のエスプレッソ

第二次大戦後、エスプレッソは比較的早い段階で日本に入ってきました。
イタリア海軍のコックで訪日中に終戦を迎えたアントニオ・カンチェミ氏は、
大阪でイタリア・レストランを開業し、マッカーサー元帥をはじめGHQ関係者の料理を作った縁で、
最新式のマシンを得てエスプレッソをメニューに加えました。
その後1955年に東京に進出し、現在も「ANTONIO'S」ほか数店を子供達が運営しています。
 
日本では明治時代よりカフェが存在しており根強いコーヒー愛好家もいました。
1950年代にはいわゆる「喫茶店」が数多く出現しましたが、エスプレッソは個人レベルの導入にとどまっていました。

1990年代に入ってグルメブームが到来すると、エスプレッソを提供する本格的なイタリア料理店も増えてきました。
海外旅行も手軽な値段で楽しめるようになり、留学生や駐在員を含め、
欧州のみならず北米地域でエスプレッソの味を知る日本人が着実に増えてきました。

96年8月、スターバックスの第1号店が銀座に出店しました。
エスプレッソも多くの人に飲まれるようになっていきました。


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